資料: 「日本のエコロジカル・フットプリント2012」by WWF Japan & Global Footprint Network
エコロジカル・フットプリント分析は、私たちの生物生産力に対する需要(エコロジカル・フットプリント)を測定し、それを生態系から供給される生物生産力(バイオキャパシティ)と比較することで、持続性(または非持続性)を分析する指標だが、ここで頭に入れておきたい5つのポイントがある。
それは、エコロジカル・フットプリントは、1) 人口、2) 1人当たりの消費量、そして3) 生産効率、そしてバイオキャパシティは、1)面積、2)生物生産効率がその大きさを決める要因だということ。
例えば、フットプリントサイドだと、ある国の生産効率が3倍になったとしても、1人当たりの消費量が5倍になれば、たとえ人口が一定でも全体のエコロジカル・フットプリントは増加する可能性がある。あるいは、1人当たり消費量が横ばいでも、人口が3倍になれば、その国のエコロジカル・フットプリントは3倍に像がする。このように、この5つの要素を常に押さえておくと、将来のエコロジカル・フットプリントの動向を捉えやすくなる。 世界レベルで考えてみると、
- 国連の予測によると、2050 年の世界の人口は現在の69億から92 億人近くまで増加。(人口↑)
- ブラジル・ロシア・インド・インドネシア・中国・南アフリカといった、多くの人口を抱えるBRIICS諸国は、1人当たりの消費を大幅に拡大している(1人当たりの消費↑)
人類全体のエコロジカル・フットプリントが地球の生態系に深刻なインパクトを与えることは容易にイメージできる。実際、生きている地球レポート2010では、現状のまま何も対策を取らなければ、2030年までには、人類の生活を支えるために地球2個分が必要になると予測している。
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尚、7月22日(月)に東京で行われるWWF ジャパン主催の「第3回・フットプリント推進ネットワーク(FPN)」では、日本の各自治体や個人の環境に対する取り組みは、この上記「5つの要因」とどのような関係があり、将来のエコロジカル・フットプリント(またはバイオキャパシティ)に対しどのような影響が与える可能性があるか、それを整理していく予定。エコロジカル・フットプリント削減のための多くのヒントが、その会合から生まれるのではと、今から楽しみだ!
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