今日は2回目のエコロジー経済学の授業。
エコロジー経済学が生まれた歴史的背景と、環境経済学と従来の経済学との関係をならった。
エコロジー経済の発展に貢献した代表的な人としてKenneth Boulding, Micohlas Georgescu Roegen, Herman Daly, Haward Odun, Robert Costanze, Joan Martinez,Robert Good Land氏がおり、それぞれの学問的アプローチをノーガード教授の個人的な体験も踏まえながら学ぶ。
1990年代にエコロジー経済学会が設立され、第2回の会合を世界銀行で行ったという話が、とても印象に残った。それから、EPAがブッシュ政権の間、機能麻痺を起こした状態だったこと、ノーガード教授はそれに憤慨しEPAの仕事をやめたことなど、理論だけでなく現実的な体験を踏まえて説明してくれて、とてもためになる。
この授業では、様々な学問的バックグランドをもった生徒が集まっている。そのため、経済の基礎知識や、環境問題にあまり詳しくない生徒もいるが、このようなクラス内の多様性が「アメリカらしい」と感じる点のひとつである。
大学院らしかならぬ初歩的な疑問をすることは、日本ではなかなか難しいことだと思う。「わかっていないといけない」というプレッシャー。それよりも「わかりたい」という積極性。さらに「質問」を通して学ぶ力に重点をおいている気がする。学期が終わる頃には、多くの生徒がエコロジー経済の議論をできるほどの力を確実につけているのは、これまでのアメリカで学んだ経験からわかる。日本では議論というより「知っているか知っていないか」の知識くらべが多い気がする。
知識においては誰もグーグルの検索にかなうはずがない。
人間が機械に勝るのは「知恵」であり
知恵は「疑問」によって育つ。
そして「疑問」は未知の世界との「対話」から生まれる。
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