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Feb 14, 2009

コーヒーショップからのメール

朝から、近くのコーヒーショップで仕事。

今回のプロジェクトは、アラブ首長国連邦のエコロジカルフットプリントを産業連関分析を利用し、産業別フットプリントを求めるというもの。同国は石油マネーの影響で建築ラッシュが続き、その結果世界で最も一人当たりのフットプリントの数値が高い。

先週からの作業を進めていたので、かなり速く最初の計算モデルが仕上がり、研究パートナーのAleにメールにて送信。

考えてみたらアラブ首長国連邦の環境分析を、日本人の僕がアメリカのコーヒーショプでモデルを作成し、それを現地で作業を進めているイタリア人のAleにメールで一瞬にしてデータが送信するなんてことは、数年前では考えられない情報通信の進歩である。

自分がもっと不思議だと思うのは、このような情報テクノロジーだけではなく、それに順応していく人間そのものである。社会のシステムに順応することは確かに必要な能力ではあるけれど、そのことに感動しなくなっていくのは、ちょっと怖いな。、体感することによって得られて来た現実と非現実との境目が曖昧になっているようで。

人間は「道具」を発明することで、このような文明を築いた。その「道具」はより「脳」に近づくような方向性にある。脳波で「道具」を動かすレベルまで技術は発展しているが、それが日常に普通に普及する時には、これまでの歴史のようにすぐに順応し、(特に若い世代から)当たり前のように生活しているんだろう。

経済や政治のシステムは、そのスピードにますますついて行けなくなり、巨大でピラミッド型の意思決定機関であればあるほど、その流れにおいていかれると思う。個人レベルでの影響は想像すること自体が難しい。

Norgaard教授が、意思決定機関をできるだけ小規模にし、情報の民主化、技術の民主化と著書「裏切られた発展」で述べた事は、その社会変化の流れを踏まえての考えなんだな、コーヒーショップからプールまでの道のりで思った。

明日は、個人的な研究の一環として進めているCalculation Methodology paper (エコロジカルフットプリントの分析手法)の翻訳作業をする予定。

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